東京都水道歴史館
東京都水道歴史館は、1995年に開館された、文京区本郷にある施設です。
400年に亘る東京の水道の歴史が、一目で分かるようになっており、実物大に作られた模型が展示されている他、本物の井戸や各時代の水事情についても学ぶことが可能です。
そもそも、日本の水道の歴史は、室町時代後期に建設された小田原早川上水が最古のものだといわれています。
東京都水道歴史館で扱っている時代は、江戸時代からとなっていますが、江戸時代の上水は、世界的にみても非常に技術力が高く、当時としては珍しい技術が用いられていました。
そのため、東京都水道歴史館で展示されている資料や展示物は、非常に希少価値が高いということができるでしょう。
ところで、館内についてですが、1階が近代から現代の水道について、2階が江戸時代の水道について、3階が水道に関する貴重な資料が保管されている、ライフラリーやレクチャーホールといった構成となっています。
また、水道歴史館のすぐ裏手には、江戸時代の水道管の様子を見ることができる神田上水石樋が展示されており、当時の人々の暮らしを垣間見ることも可能です。
次に、東京都水道歴史館の最大の特徴についてですが、やはり玉川上水にまつわる資料が、大変豊富であるということでしょうか。
江戸時代に飲料水として利用されていた玉川上水は、江戸へ上水を供給していた六上水の1つで、建設に関する資料が少ないといわれています。
そのような、他では見ることのできない貴重な資料が、東京都水道歴史館で保管されているため、江戸時代の庶民の暮らしや、日本の様子も含めて詳しく知ることができるでしょう。
玉川上水が建設されていく様子を再現した、人形劇とアニメーションも必見です。
このように、水道の歴史について、深く取り扱ってる施設は、全国的に見ても珍しいものです。
水道の歴史に限らず、日本の歴史を知る上でも、足を運んでみる価値は十分あるといえるでしょう。
子供でも楽しみながら学べる展示物も豊富ですので、夏休みなどに訪れてみてはいかがでしょうか。